« 追悼 ホーガン | トップページ | 愛車の絵かき »

2010年12月 1日 (水)

三宿の不思議なはんこ屋さん

12年ほど前、高校時代の友人から誘われて、片道2時間をかけて、はんこを作りに行きました・・・

ファイナンシャル・プランナーになるきっかけのひとつでもあった生命保険会社勤務では、毎日、はんこを使っていました。

出勤簿にペタン、領収書綴りを受け取るときにペタン、契約をお預かりする際にペタン、何をするにもはんこが必要でしたが、その「はんこ」は、結婚前から夫が持っていたものを「借り」たまま、自分のものとしていたはんこでした。

次男の出産を機に、代理店として独立後も、そのはんこは、同じように使い続けていました。

木で、楕円形をしていて、縦に名字が掘ってある、どこにでも転がっていそうなものでしたが、家族とはいえ借りたものですし、専用の印鑑入れに入れて大事に使っていました。

日頃、占いとか運勢とか、あまり信じないというか、せいぜい初詣のおみくじを読むことくらいで、見えない世界を気にかけることは、ほとんどありません。

友人からの誘いは、自宅や車の購入が重なって、せっかくだから契約に必要な印鑑をきちんと用意しようと考えていたところだったことと、値段もリーズナブルだったこと、何より信頼できる友人が「おもしろい」というので腰を上げたのであって、開運ということまでは考えていなかったのです。

午後1時から開店するというはんこ屋さんは、すでに行列ができていましたが、1時間も待たずに、それはそれは小さな店内に入ることができました。

名前と生年月日だけを紙に書き、今まで使っていたはんこを出すと・・・

印面をしげしげと眺めたご主人は、大事に使っていますね、といったあと、夫がかなり年上であること(7つ年上です)、優しいこと、子どもは男の子二人であること、実家の親との関係、兄弟の人数などを、言い当てたのでした。

そして、あなたは、はんこなどに左右される人間ではないから、作る必要はないよ、と言われたのです。

元々、開運を強く願っていたわけではないので、そうか、作らなくていいのか、と半分くらい納得したのですが、実印として登録するものは欲しかったし、夫のものではなく、自分のはんこをどのみち買おうと思っていましたから、説明をしてお願いをしたところ、作ってもらえることに。

あなたは角張った性格だから、まぁるくなれるようなはんこにしてあげるね、とおっしゃって、名字は、本来、左右対称の文字ではないのに、やじろべえを思わせるバランスの取れた形となり、名前は、角張った文字が丸く、しかもはんこの中に妙に空間があるはんことなったのでした。

そして、1年経ったら、作ったはんこを持って、もう一度いらっしゃい、と言われたのでした。

その後、三男を妊娠出産したので、1年後の約束は果たせず、2年後に訪ねたところ、「おや、3人目が生まれたの?それは、わからなかったなぁ」と苦笑されました。新しいはんこも大切に使えているし、今のままがんばりなさい・・・というようなことを言われてお店をあとにしました。

今でも、人前ではんこを押すたび、おもしろいはんこだね、と話題になり、そのたびに三宿のはんこ屋さんのことを話しています。

先週も、子どもを通じて知り合った10年来の友人が、以前した話を思い出して、はんこ屋さんの名前と場所を問い合わせてきました。

私の中では「三宿のはんこ屋さん」ということになっており、すぐに説明できなかったのでインターネットで検索したところ、以前には考えられないほどのヒットがあり、今では予約が取れないほどで、本まで出されているとか。

「不思議なハンコ屋 山本印店物語」という本を買ってみたところ、はんこを作る必要のない人が作って不幸になるケースがあるという箇所が目にとまりました。1年後にいらっしゃい、という意味は、究極のアフターサービスだったということでしょう。

主に仕事で使うはんこなので、仕事で成功できるようなものを込めて欲しいとは確かに伝えました。順風満帆とは言い難いですが、お客様にも仕事仲間にも恵まれて、良い方向へは進んでいます。

湘南スリーボーイズでも時々書いているように、勉強のできなさにはまいってしまいますが、子ども達も、まぁまぁまっすぐ育っています。

生まれることがわからなかった、と言われた三男に手を焼いているところですが、本を読んで、その点にはドキッとしましたが。

とはいえ、はんこなんぞに左右されているとは今でも思いませんが、本を読んで、ハンコに込めるご主人の思いは、ありがたいと感じます。そのお気持ちに感謝して、自分自身にできることはしっかりやっていこうと、思っているところ。

今年も残り1カ月。大事に過ごします!

|

« 追悼 ホーガン | トップページ | 愛車の絵かき »

徒然雑草」カテゴリの記事

コメント

 心あたたまる記事で、私も、予約をとって行ってみたいとおもいます(感謝)

投稿: tada | 2013年10月19日 (土) 22:32

tadaさん、コメントありがとうございます。
予約の電話がつながりますように!

投稿: 菅原直子 | 2013年10月19日 (土) 23:25

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 追悼 ホーガン | トップページ | 愛車の絵かき »